和田竜『忍びの国』

癖のある物語である。伊賀者たちの生き方を人でなしだと同じ伊賀者が吐き捨てるようにいう。第二次伊賀攻めにより壊滅的に滅ぼされてもなお生き続けていく人でなしの国を想う。 無門の術の恐ろしさ。 作者の描く人間の弱さこそが、結局はひとを破滅させるのか、それとも救うのか。

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