秋旅の終わり近くに立ち寄ったのは、下津井の街。
新鮮な魚をもとめて来たのだが、手に入ったのは、僅かに残っていたタコ飯のみ。
せっかくだからと、街歩き。
この地域は「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」として、日本遺産に認定されている。
「むかし下津井回船問屋」で、館長さんのお話を聞いて、なぜ、倉敷の町が紡績で繁栄したのかがわかった気がする。
貿易をしながら瀬戸内日本海をゆく北前船が運んでくるニシンカスを肥料として、もともとは海であった倉敷は塩に強い綿花を栽培した。
一隻で年間1億円を稼いだとされる北前船。
瀬戸内に帆をはった船のゆく様は、なんと豪華であったことだろうか。
学生服から今はジーンズへ。
時代は変わっても、伝統的産業は続いている。
倉敷の町の一面を下津井で見ることができた。
鷲羽山に登り島々を渡る橋を眺めながら、今年の秋旅をしめくくりました。